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【論文】Impact of temperature shifts on prey consumption and prey preference of the predatory mite Amblyseius andersoni (Acari: Phytoseiidae)

M2の汪辰昊さんの論文がアクセプトされ、オンライン掲載されました。

Wang C, Sekiguchi M, Hinomoto N (2025) Impact of temperature shifts on prey consumption and prey preference of the predatory mite Amblyseius andersoni (Acari: Phytoseiidae). Exp Appl Acarol 95:28. https://doi.org/10.1007/s10493-025-01056-0

実際の圃場では複数の害虫種が共存することが多いです。ジェネラリスト天敵を用いてこれらを防除しようとしたとき、温度が異なるとどうなるかは知られていませんでした。そこで、ジェネラリスト捕食者であるアンダソニカブリダニ Amblyseius andersoni の、ナミハダニとミカンキイロアザミウマに対する選好性と捕食量を5段階の温度で調査しました。本種は基本的にナミハダニを選好しますが、気温が高いと選好性は弱まりました。また選好性は、2種害虫の相対比ではなく、ミカンキイロアザミウマの反捕食行動に起因していると推測されました。この研究は、複数の害虫を防除するためにジェネラリスト天敵を利用する際の温度条件の重要性を浮き彫りにしました。